今回は、スリル満点で楽しめる
大自然の中でのアクティビティ
ジップラインについて、
その負の側面に注目し、
事故のリスクや国内での発生事例について
ご紹介します。
ジップラインとは?
ワイヤーロープを大自然の中に
はりめぐらせ、専用器具を使って
滑車を使って滑りながら移動する
アクティビティ、ジップライン。
国内でも、
立山や琵琶湖、軽井沢などに
本格的なジップラインのアクティビティを
楽しめる各種施設ができています。
そして、
2016年には、日本一長い
ジップラインを謳う施設も登場!
一方で、
ジップラインに関連する
事故や怪我も、実際に起きています。
ひどい場合には、
死亡に至るケースもあるので、
ジップラインはただの遊び感覚で行うよりは、
危険も伴うアウトドアアクティビティ
という理解のもとで楽しむ必要がありそうです。
今回は、
米国の研究チームが
分析したジップラインに関する
怪我について分析結果をご紹介します。
ジップラインの事故数が凄い…!?
ジップラインは、
アメリカでは、日本よりも
さらに浸透しており、
一般家庭の庭先等に設置されている
事例もあるほど。
研究チームは、
1997~2012年の間に
米国の救急部門が対応した
事故を分析しました。
その数なんと、
約16,850件!
年間平均で、約1,400件もの
ジップラインに関わる事故やトラブルが
発生している計算になります。
ジップラインで多い怪我は?
ジップラインを楽しんでいる最中に
よく起きる怪我は、
調査の結果によると「落下」。
しかも、
負傷者の年齢層が若く、
落ちて腕を骨折する人が多いのが
その特徴。
ジップライン負傷グループと入院の割合
具体的に見てみると、
負傷した人のうち、
●45%が0~9歳のこども、
●53.1%が女性でした。
また、
入院が必要となった人の割合は、
11.7%と、約1割にのぼりました。
どんな怪我が多い?
怪我の内容については、
落下によるケガが77.3%を占め、
その中でも、骨折が46.7%と過半数。
カラダの部位中で、
最もケガが多いのが腕でした(44.1%)。
特に、米国では自宅の庭に
ジップラインが設置されている事情もあり、
事故の発生場所に関して、
3割(30.8%)は住宅で、7割(69.2%)が
公共の場所で起きていることを、
分析結果は示しています。
研究チームは、
これらのデータベースの分析結果は、
ジップラインを安全に楽しむためには、
一定のガイドラインと規制の必要性を
示唆していると結論付けています。
日本のジップライン施設と安全確保のポイント
日本でもこれらジップラインの持つ
リスクの面にもフォーカスし、
通常、ジップラインのアクティビティを楽しむ前に
スタッフによる事前講習などが用意されている
施設が多いようです。
ジップラインは、体重を動力源とするため、
軽すぎると途中で止まり、
重すぎるとスピードがつきすぎてしまうので、
体重制限も設けられています。
スタッフの指導のもと
専用の装備を正しく身に着けることも
安全確保のためには不可欠なので、
ぜひ規則を守って安全に楽しみたいですね。
ジップラインは、リスクも伴う一方で、
大自然相手の、本格的なアクティビティができるため、
他のアトラクションでは得難いひとときを、
自然と一体になって体感できます。
ぜひ、安全を確保した上で、
各施設のルールや規則を守り、
たっぷり大自然を満喫なさって下さい。